こんにちは。電気工事士の資格でも取ろうかな、と本気で考えている恩送りの宿「ちょ」のアキヤマリョウタ(@_r_y_o_y_r_)です。
さて、家庭での電気配線について今日はTIPS紹介します。
感覚的には理科の実験みたいな感じですが、扱っている電圧は100Vなので侮るなかれ。
僕は、一度、通電している電線をペンチで切ってショートして火花散って、刺激たっぷりどころではなかった。
火事にならなくてよかったです。感電しなくてよかったです。ナンマイダーナンマイダー。
目次
電気工事、勝手にやったらダメだよ!
電線をつなぐこと自体はそんなに難しいことはないです。
家庭用電気は交流のため、直流のようなプラスマイナスどっちにつなぐか、みたいなことはありません。
ループさせなければ問題なし。
ただし、工事には資格が必要です。
電気工事士法で以下は資格がなくてもできる定めになっています
- 電圧600V以下で使用する差込み接続器、ねじ込み接続器、ソケット、ローゼット、その他の接続器または電圧600V以下で使用するナイフスイッチ、カットアウトスイッチ、 スナップスイッチその他の開閉器にコードまたはキャブタイヤケーブルを接続する工事。
- 電圧600V以下で使用する電気機器(配線器具を除く。以下同じ) または電圧600V以下で使用する蓄電池の端子に電線(コード、キャブタイヤケーブル及びケーブルを含む。以下同じ)をねじ止めする工事。
- 電圧600V以下で使用する電力量計もしくは電流制限器またはヒューズを取り付け、または取り外す工事。
- 電鈴、インターホン、火災感知器、豆電球その他これらに類する施設に使用する小型変圧器 (二次電圧が36V以下のものに限る)の二次側の配線工事。
- 電線を支持する柱、腕木その他これらに類する工作物を設置し、または変更する工事。
- 地中電線用の暗渠または管を設置し、または変更する工事。
家の中のコンセントを増やしたりするのは、上記に当てはまらないので、電気工事士の資格が必要です。
僕は都度、業者に頼んで横で作業の手伝い(見守り)をしています。
ですが、資格を持ってる!知識だけでも身に付けたい!モグリでやりたい!という方のためにいろんな情報をまとめていきます。
電気の種類
実は一口に電線といっても種類があって、どれやねんってなります。
そもそも電気の括りは、大きく「強電」「弱電」で分かれ、「強電」は「高圧」「低圧」「特別高圧」という区分に分かれます。
強弱の括り | 圧力の括り | 用途の例 |
---|---|---|
強電 | 超高圧 | 送電線。高圧鉄塔を通ってるやつ。でかくて存在感あるやつ。 |
高圧 | 配電線。電線と呼ばれてるやつ。 | |
低圧 | 家庭用電気 | |
弱電 | テレビの同軸ケーブルやインターホン、LANケーブルなどを通る電気信号 |
一般住宅のコンセントや照明用の電気は「強電・低圧」です。
ですので、ケーブル選びも「低圧用」を選びましょう。(ホームセンター等で売ってるのは基本的に低圧用だと思います)
家庭の電気配線DIY、必要な資材をまとめました
ここからは、肝心要の電線やコンセントなどについてまとめたいと思います。
前の章で、低圧用の電線を選びましょうと言いました。
低圧用電線の中にも、線の太さが違うものや線の数が違うものが存在します。
それらが、何が違ってどう使い分けるのかを説明します。
電線はVVF 2.0mm以上
室内で使う場合はVVFケーブルで問題ないかと思います。
家庭用の配線に使うVVFケーブルの仕様についてまとめると以下のようになります。
太さ | 線の数 | 許容電流値 | 用途例 |
---|---|---|---|
1.6mm | 2芯 | 18A | スイッチ等々 昔の家などのブレーカ数値が低い物件 |
2.0mm | 2芯 | 23A | 一般的な配線 |
1.6mm | 3芯 | 16A | スイッチ等々 昔の家などのブレーカ数値が低い物件 |
2.0mm | 3芯 | 20A | スイッチ等々 |
今の家庭は、子ブレーカの数値が20Aのことが多いので、許容電流が20A以上の線を使う必要があります。
具体的には線の太さは2.0mm以上をオススメします。
子ブレーカとはこれのこと

子ブレーカに「20A」と書いてあったら、許容電流がそれ以上の電線を使いましょう。
ブレーカ数値よりも大きいアンペア数の電線を必ず使うようにしましょう。
許容アンペア以上に電気が流れると過負荷で火事の原因となります。
基本的には2芯ケーブル(線が2本のケーブル)で問題ありませんが、階段などにある「三路スイッチ(上でも下でもつけたり消したりできるやつ)」やアース付きコンセントなどに配線する場合は、3芯ケーブル(線が3本のケーブル)を使います。
線の接続はワンタッチ結合部品
地元の電気屋さんは、結線部分をビニールテープで巻いていたりもします。
これ、間近で見ると、細かいテクニックを使ってるんですよね。そして、昔からの電気屋さんはなんせ手際がいい。
ビニールテープでも良いですが、なんとなく怖いし、のちのち分岐するのも大変なので、僕は結合部品を使ってます。
これ、差し込むだけで結合可能。本当に手軽
コンセントなどはPanasonicが便利
コンセント系はパナソニック製品がカスタマイズ性もよくて、組み上げも簡単です。
僕が使っているのは、パナソニックの「コスモシリーズワイド21」というラインナップ。
製品ラインナップが豊富で、いろんな用途に対応できます。
パチンとはめ込むだけで組み上げできるのでプラモデル感覚で簡単にできます。
バラ売りからすでにフレームにコンセント類がセットされたものから、
LANケーブルやテレビの同軸ケーブルなどの「マルチメディアコンセント」もあります。
これらに電線をつなぎ、パネルボックスを壁に埋め込んで、壁に設置します。
ケーブル固定には専用のU字釘やモール
電線ケーブルは、天井裏等の見えない部分を通す場合はそのままでも良いですが、柱や壁などの見える部分を通す場合は固定されていた方が見た目も安全性も良いです。
もっとも安価で、手軽なのはU字になっている釘です。
ただあまりきつく打ち付けるとケーブルに負荷がかかってしまうので、適度な加減で打ち込むのがポイントです。
また、狭いところや複数の電線を打ち込むのにはあまり適していません。
そのほかにも、モールで隠す方法もあります。
複数のケーブルがある場合などにはゴソっと入れられるので便利です。
電気工事に必要な工具類
電気工事の工具類は、便利な専用機具があるのですが、他のDIYに使い回せないのが難点です。
なので、汎用性のある工具を中心に紹介します。
- 絶縁手袋
- 電工ニッパー(ケーブル切断)
- カッター(被覆向き)
- ドライバー(設置用)
- 金槌(ケーブル固定用)
絶縁手袋
これは必須です。不慮の感電を防ぐほか、作業中に刃物で怪我するのも防いでくれます。
車のメンテナンスにも使えるので一つ持っていても、いいかもしれません。
電工ニッパー
DIYerであれば、新規で必要なのは電工ニッパーくらいでしょう。
普通のニッパーとの違いは、刃の大きさと、力の強さです。
2mmのケーブルを2本切ることになるので、ある程度の大きさがあり、力を入れやすいニッパーである必要があります。
カッター、ドライバー、金槌はすでに持っているものでOK
特に特別なものが必要なわけではないです。
幅が広いカッターと、プラス・マイナスドライバー、金槌があったら対応できます。
<専用工具であったら便利>
【ケーブルストリッパー】
ケーブルの太さを自動で判断して、被覆だけを剥いでくれる「ケーブルストリッパー」があると、格段に作業効率がアップします。
通電確認するなら、テスターも必要
自分が配線したコンセントにきちんと電気が通っているかを調べるにはテスターが必要です。
もちろん、照明器具などの電気製品をコンセントにさして試すのも良いのですが、万が一何かの手違いでショートなんてしてしまったら、製品もダメになるし火事の元なのでやめた方が無難ですよ。
作業は必ず、ブレーカを落としてやってください。死にますよ。
必ずブレーカを落として作業してください!
説明はいらないかと思いますが、感電したら最悪死にます。
100Vでは死なないというウワサもよく聞きますが、致死に関係あるのは電圧ではなく電流の大きさと体内を流れる時間です。
日本電気技術者協会のサイトにこんな表があります。
ドイツのケツペン氏によると、大きな電流が人体を通過すれば、短時間で危険になり、小さな電流なら長時間流れても危険はなく、その限界は50[mA・s]と提唱した。
(中略)このため、わが国でも30[mA・s]を基本としており漏電災害の防止を目的とする漏電遮断器は高感度・高速形の30[mA]、0.1[s]のものが一般的に採用されている。![]()
ブレーカを落としていても、漏電などで感電することはあるので絶縁手袋も必ず着用してください。
感電したら大変です!
ルールを守って楽しくやりましょう
まとめると
- 電気工事士の資格がないとできないよ
- 工具は使い回しでも大丈夫
- 感電には気をつけてね!
ということで、DIY電線工事の導入編はこれにてお開き〜〜〜。